今日のキーワード「mouth-watering」(魅力的な) - 「ジョコビッチ、フェデラーのように復活?」 | テニス | 全米オープン

こんにちは。
テニス英語ニュース「Around the Court」です。


先日のウィンブルドンで試合を棄権したジョコビッチ選手。様々な憶測が出ていましたが、今シーズン残りの大会をすべて欠場することを、昨日発表しました。

ウィンブルドン後、トミック騒動のオーストラリアを除いて、寝ぼけていた各国メディアがやっと目を覚ましました。ジョコビッチ選手の今後を巡って、様々な記事が書かれています。

ジョコビッチ選手欠場のニュースは大手メディアだけでなく、TwitterなどのSNSでも大きく取り上げられています。

一般人のツイートをピックアップしてまとめた記事が面白いので、今日はそれを取り上げます。

ノバク・ジョコビッチ、2017年残りを欠場 (画像:NovakDjokovic.com)

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1.今日のキーワード
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【mouth-watering    魅力的な】

今日のキーワードは「mouth-watering」です。
動詞「water」には、「よだれを出す」、「よだれがたまる」という意味があります。

形容詞「mouth-watering」を直訳すると、「口からよだれが出るような」という意味になります。
人間はおいしそうな食べ物を見ると、条件反射で口内から唾液が分泌され、よだれが出ます。
ですので「mouth-watering」は「おいしそうな」という意味になります。

「mouth-watering」が食べ物以外を修飾する場合、「魅力的な」とか「誘惑するような」という意味になります。
来年の全豪オープン、ジョコビッチ選手がフェデラー選手やナダル選手と4回戦で対戦する
「mouth-watering」な状況が生まれる可能性があると伝えています。

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2.ボキャブラリー
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・pull : (とんでもないことを)しでかす、やってのける。「pull a Federer」は、「フェデラーのような偉業を成し遂げる」こと、つまり「フェデラーのように復活する」ことを意味する。
・Novak Djokovic : ノバク・ジョコビッチ。セルビア国籍。30歳。右利き、両手バックハンド。グランドスラム優勝12回、マスターズ優勝30回、ツアー優勝68回。現在4位 (最高1位)。
・Roger Federer : ロジャー・フェデラー。スイス国籍。35歳。右利き、片手バックハンド。グランドスラム優勝19回、マスターズ優勝26回、ツアー優勝93回。現在3位 (最高1位)。
・Wimbledon : ウィンブルドン。テニス4大大会であるグランドスラムの一つ。グラスコート。開催地はイギリス・マートン・ロンドン特別区ウィンブルドン。
・Tomas Berdych : トマーシュ・ベルディヒ。チェコ国籍。31歳。右利き、両手バックハンド。マスターズ優勝1回、ツアー優勝13回。現在14位 (最高4位)。
・US Open : 全米オープン。テニス4大大会であるグランドスラムの一つ。ハードコート。開催地はアメリカ・ニューヨーク。
・Andre Agassi : アンドレ・アガシ。現役時代、グランドスラム優勝8回、ツアー優勝60回の成績を残す。最高ランキング1位。
・Australian Open : 全豪オープン。テニス4大大会であるグランドスラムの一つ。ハードコート。開催地はオーストラリア・メルボルン。
・call it a season : シーズンを終わらせる。「call it a day」(今日はここまでにする)という慣用表現の流用。ここでは「day」の代わりに「season」を使っている。

上記フレーズに関する知識があると、原文をより深く理解できます。

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3.原文
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【“Can he pull a Federer in 2018?” – Best reactions to Djokovic announcing his break from tennis】

Novak Djokovic took to Facebook Live to announce that he’s taking a break from tennis for the rest of the 2017 season.

The Serbian seemed to struggle at Wimbledon and ended the bid for his 13th Grand Slam title by retiring in the quarter-finals against Tomas Berdych due to an elbow injury.

Djokovic claimed that the elbow injury has been an ongoing problem for a “year and a half” and he has been advised to rest by specialists. This means he will miss next month’s US Open in an attempt to return for the 2018 tennis season.

He also confirmed on his Facebook Live stream that his coach, Andre Agassi, will continue to work with him next year.

Incredibly, the 2017 US Open will be the first Grand Slam tournament the 30-year-old has missed since his major debut at the Australian Open in 2005.

The break will see Novak tumble down the ATP rankings after over 10 years of consistently holding a place in the top four.

His likely exit from the top 10 could set up an mouth-watering return in the 2018 Australian Open where he could potentially face Roger Federer or Rafael Nadal in the fourth round.


People were quick to notice that Djokovic’s decision to take a break was announced exactly one year after Federer last season:

This initiated early shouts for the 2018 season – with fans predicting Novak to “pull a Federer” next year:


The 19-time Grand Slam winner took a break at the end of 2016 and has won both major titles he competed in so far this year.

Djokovic will be hoping to quickly find his form after recovering from injury… Could we see him following Federer’s footsteps by kicking off his return with an Australian Open title in January?



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4.日本語訳
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【2018年、ジョコビッチはフェデラーのように復活できる? - ジョコビッチ休養発表に対するベストツイート】

Facebookのライブ配信でノバク・ジョコビッチは、今シーズン残りの大会から欠場することを発表した。

ジョコビッチは、ウィンブルドンで苦しんでいるように見えた。トマーシュ・ベルディヒとの準々決勝で、右ひじのケガのために試合を棄権し、13回目のグランドスラム優勝を断念した。

(Tweet.1)
「速報:ノバク・ジョコビッチが今シーズン残りの大会を欠場と発表」


ジョコビッチは、ひじのケガがこの1年半ずっと続いていると話した。専門家からは休養を取るように忠告されたそうだ。この発表により、ジョコビッチは来月の全米オープンを欠場し、2018年シーズンから復帰することになった。

Facebookのライブ配信でジョコビッチは、アンドレ・アガシが来年もコーチを続けることを明言した。

(Tweet.2)
「概要:2018年までは欠場。アガシは来年もコーチ継続。あとできれば5年以上プレーしたい」


ジョコビッチは、2005年全豪オープンでグランドスラム初出場を果たした。意外なことにそれ以来、2017年全米オープンが初めてのグランドスラム欠場になる。

(Tweet.3)
「ジョコビッチが全米オープンを欠場すれば、初のグランドスラム欠場になる。グランドスラム51大会連続出場。すごい数字」


今回の休養により、10年間キープしたトップ4の座から転落することになる。

ジョコビッチはトップ10からも陥落する見込みである。そのため、2018年全豪オープンでは、4回戦でロジャー・フェデラーやラファエル・ナダルと対戦する、魅力的な復帰の場になる可能性もある。

(Tweet.4)
「来週発表ランキングで、ジョコビッチは2007年6月以来初めてトップ4から陥落。10年以上トップ4を維持した」


(Tweet.5)
「年末までにジョコビッチはトップ10から陥落する見込み。その先を見ると、全豪オープン4回戦でフェデラーやナダルと対戦する可能性もある」


ジョコビッチの休養発表は、フェデラーが昨年行った休養発表のちょうど1年後に行われた。ファンはすぐにそのことに気が付いた。

(Tweet.6)
「2016年7月26日:フェデラーがシーズン終了を発表。
2017年7月26日:ジョコビッチがシーズン終了を発表」


この2人の符合により、ファンは早くも2018年に目を向けているのだろうか?ファンの中には、来年ジョコビッチがフェデラー復活を再現すると予言する者もいる。

(Tweet.7)
「ジョコビッチがフェデラーと同じ日にシーズン終了を宣言」

(Tweet.8)
「その日オレは、2018年全豪オープンでジョコビッチ優勝と宣言」


(Tweet.9)
「ジョコビッチが残りシーズンを欠場。来年ジョコビッチはフェデラーのように復活できるだろうか?」


フェデラーは昨年後半休養し、今年参加したグランドスラム2大会で両方とも優勝している。

ジョコビッチはケガが回復すれば、すぐに調子を取り戻せると期待しているだろう。ジョコビッチは、1月の全豪オープン優勝で復活の口火を切り、フェデラーと同じ道をたどることができるだろうか?


(Translated by tennisshiro)

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5.関連動画
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Novak Djokovic "I Not play any tournament still the rest 2017"



(動画:Djoker Nole)

今シーズン残りすべての大会の欠場を発表するジョコビッチ選手。
右ひじのケガがここ数か月で悪化したこと、ウィンブルドンで痛みが増したこと、
様々な専門家から自然治癒をすすめられたことなどを語っています。
厳しい決断だったが、休養の時間を有効活用したい、と前向きに語っています。

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6.その他のニュース
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7.編集後記
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ジョコビッチ選手の休養発表に関する話題を取り上げました。

ジョコビッチ選手のケガに関しては、以前述べた通りです。
https://ardthect.blogspot.jp/2017/07/no-way-out.html

「強者」に見えたジョコビッチ選手ですら、ツアー過密日程の「被害者」になっています。ATP幹部の方には、金儲け優先ではなく、選手の体調を考慮したツアー日程を組んでもらいたいと思っています。

ジョコビッチ選手が一人欠場しただけでも、大会のクオリティは下がります。今シーズン残りで5,000ポイント以上のディフェンドが必要なマレー選手も、万全な状態ではありません。その他のトップ選手が欠場したら、さらにクオリティが下がります。

クオリティが下がれば、ファンはツアーから離れます。量ではなく質を取った方が、ATP、選手、ファン、スポンサーにとってプラスになるはずです。

2年連続でトップ選手が「リタイア」しているのは、正常な状態には見えません。
少しでも正しい方向に軌道修正するためのキッカケにして欲しいと感じています。



(了)


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