今日のキーワード「land the final blow」(とどめを刺す) - 「全仏覇者オスタペンコが勝利」 | テニス | エイゴン国際

こんにちは。tennisshiroです。

ウィンブルドン開幕まであと1週間を切りました。
すでに予選は始まっており、男子は残り16枠、女子は残り12枠を掛けた争いが繰り広げられています。


本番のウィンブルドンに向けて、グラスコート大会も男子2大会、女子1大会が開催されています。
特にエイゴン国際は、女子トップ10中8人が参加するハイレベルな大会になっています。


そのエイゴン国際で、オスタペンコ選手が全仏オープン優勝後、初めての試合に臨みました。

今日はそのニュースを取り上げます。

エレナ・オスタペンコ、エイゴン国際 (画像:WTA Tour, Inc.)

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1.今日のキーワード
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【land the final blow    とどめを刺す】

今日のキーワードは「land the final blow」です。
「land a blow」は、「一撃を加える」、「一発食らわせる」という意味です。
「the final blow」が「最後の一撃」、「最後の一発」なので、
「land the final blow」は「最後の一撃を加える」つまり「とどめを刺す」という意味になります。

「land」の代わりに「deliver」を使い、「deliver the final blow」でも同じ意味になります。

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2.ボキャブラリー
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・RG : Roland Garros。ローラン・ギャロス。全仏オープンの会場。しばしば全仏オープンそのものを指す。
・Jelena Ostapenko : エレナ・オスタペンコ。ラトビア国籍。20歳。右利き、両手バックハンド。グランドスラム優勝1回、ツアー優勝1回。現在14位 (最高12位)。
・Carla Suárez Navarro : カルラ・スアレス・ナバロ。スペイン国籍。28歳。右利き、片手バックハンド。ツアー優勝2回。現在26位 (最高6位)。
・Eastbourne : イギリス・イーストボーン。エイゴン国際の開催地。WTAプレミアの大会。グラスコート。
・Aegon International : エイゴン国際。WTAプレミアの大会。グラスコート。開催地はイギリス・イーストボーン。
・WTA : Women's Tennis Association。女子テニス協会。女子プロテニスツアーを運営する団体。
・Grand Slam : グランドスラム。テニス4大大会のこと。
・Aegon Classic : エイゴン・クラシック。WTAプレミアの大会。グラスコート。開催地はイギリス・バーミンガム。
・Wimbledon : ウィンブルドン。テニス4大大会であるグランドスラムの一つ。グラスコート。開催地はイギリス・マートン・ロンドン特別区ウィンブルドン。
・Ekaterina Makarova : エカテリーナ・マカロワ。ロシア国籍。29歳。左利き、両手バックハンド。ツアー優勝2回。現在47位 (最高8位)。
・run the table : 全勝で終わる。ラブゲームでセットを取ること。
・decider : ファイナルセット。試合の勝敗を決定するセット。
・Sorana Cirstea : ソラナ・シルステア。ルーマニア国籍。27歳。右利き、両手バックハンド。ツアー優勝1回。現在62位 (最高21位)。
・Johanna Konta : ジョアンナ・コンタ。イギリス国籍。26歳。右利き、両手バックハンド。ツアー優勝3回。現在7位 (最高6位)。

上記フレーズに関する知識があると、原文をより深く理解できます。

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3.原文
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【RG Champ Ostapenko overcomes Suárez Navarro, advances in Eastbourne】

Jelena Ostapenko won a thrilling first match of her grass court campaign, dispatching Spain's Carla Suárez Navarro, 6-3, 0-6, 6-4 to increase her winning streak to eight in a row and advance into the third round at the Aegon International in Eastbourne.

"I was feeling good but it’s very tough," she told WTA Insider after the match. "It’s different conditions and a completely different surface from clay. You have to get used to it because it’s my first match on grass this year. I’m happy about the win."

The 20-year-old hadn't played a match since shocking the tennis world to win her first Grand Slam title at Roland Garros, withdrawing from the Aegon Classic in Birmingham citing a back injury.

"I’m feeling better. I wanted to rest for a couple of more days and not force too much because I’d’ve only had a week between the French Open and Birmingham.

"I think I had enough rest and then I started to prepare for grass. I think it was fine."

Eager to tackle the surface on which she won Junior Wimbledon in 2014, Ostapenko rolled through the opening set in confident fashion against Suárez Navarro, who'd only won two games in their previous grass court encounter at the All England Club.

"I started pretty well and was playing very aggressively. For most of the first set, I was barely missing, hitting a lot of winners."

Still, the Spaniard had just earned a confidence-boosting win over 2010 Eastbourne champion Ekaterina Makarova, and ultimately ran the table in the second set as Ostapenko left the court to treat an injury.

Reemerging with heavy strapping on her right thigh, Ostapenko nonetheless took control to start the decider with a quick break to love. Each time the Latvian took a lead, however, Suárez Navarro wasn't far behind, leveling the set at 2-2 and breaking Ostapenko as she served for the match at 5-3.

"The second set was more of a struggle. Carla played better, she wasn’t missing and she was playing more aggressively. In the third, I was just trying to play aggressive because it’s a grass court. That helped me in the end."

The No.10 seed ultimately landed the final blow, breaking for the victory behind a Suárez Navarro double fault after one hour and 39 minutes on court.

"I just want to get as many matches on grass as possible to prepare for Wimbledon. This is a warm-up tournament, after all."

In another big-hitting display, Ostapenko struck an impressive 26 winners and broke serve six times to book a third round encounter with either Sorana Cirstea or No.5 seed Johanna Konta.



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4.日本語訳
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【全仏覇者オスタペンコ、スアレス・ナバロを破り3回戦進出】

エレナ・オスタペンコは、グラスコート初戦でスリリングな試合を展開し、カルラ・スアレス・ナバロを6-3、0-6、6-4で下した。連勝を8に伸ばし、エイゴン国際の3回戦に進出した。

「気分はいいけど、とても厳しい試合だった。クレーコートとはコンディションが違うし、サーフェスは全くの別物。今年初めてのグラスコートだったので、これから慣れていく必要がある。勝ったのはうれしい」とオスタペンコは試合後に語った。

オスタペンコは、全仏オープンでグランドスラム初優勝し、テニス界に衝撃を与えた。背中のケガによりエイゴン・クラシックを欠場し、全仏オープン後は試合に出ていなかった。

「体調は良くなっている。全仏オープンの後、エイゴン・クラシックまで1週間しかなかった。もう2、3日休みたかったし、あまり無理をしたくなかった」(オスタペンコ)

「十分休んだ後、グラスコートの準備を始めた。良い判断だったと思う」(オスタペンコ)

オスタペンコは、2014年ウィンブルドン・ジュニア大会で優勝したことがある。同じグラスコートで意欲的に戦い、自信を持って、スアレス・ナバロから第1セットを奪取した。スアレス・ナバロは、前回2015年ウィンブルドンで対戦したとき、2ゲームしか取っていない。

「試合には良い形で入り、とても攻撃的にプレーできた。第1セットは、ウィナーを多く決めたが、ほぼミスが無かった」(オスタペンコ)

しかしスアレス・ナバロは、2010年にこの大会で優勝しているエカテリーナ・マカロワに1回戦で勝利し、自信を深めていた。最終的に第2セットは、スアレス・ナバロがベーグルで奪取した。第2セット終了前、オスタペンコはコートを離れ、ケガの治療を受けている。

オスタペンコは、右足付け根に厳重なテーピングをして、再びコートに現れた。だが、オスタペンコはゲームをコントロールし、第3セット早々にラブゲームでブレークした。オスタペンコがリードするたび、スアレス・ナバロは食い下がった。第4ゲームではゲームカウントを2-2に戻し、第9ゲームではゲームカウント5-3、オスタペンコのサービング・フォー・ザ・マッチを迎えたが、ブレークしている。

「第2セットは苦しかった。スアレス・ナバロがミスなく、攻撃的なプレーをし、良いプレーをした。第3セットは、グラスコートの利点を活かして、攻撃的なプレーをするように心掛けた。そのおかげで最後は勝つことができた」(オスタペンコ)

スアレス・ナバロのダブルフォルトにより、オスタペンコがブレークし、1時間39分でとどめを刺した

「ウィンブルドンの準備をするために、できるだけ多く試合がしたい。この大会で調子を上げたい」(オスタペンコ)

オスタペンコはこの試合でも強打を披露し、26本のウィナーを決め、6回ブレークに成功している。3回戦では、第5シードのジョアンナ・コンタとソラナ・シルステアの勝者と対戦する。


(Translated by tennisshiro)

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5.関連動画
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Full of Surprises Selfie Scavenger Hunt | Jelena Ostapenko



(動画:WTA Tour, Inc.)

昨年のウエスタン・アンド・サザン・オープン(シンシナティ)のオフコート動画。
オスタペンコ選手が会場内で「セルフィー・ チャレンジ」をしています。
この時、彼女が翌年の全仏オープンで優勝するとは、誰も思っていないでしょう。
普通の元気の良い子にしか見えません。

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6.その他のニュース
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7.編集後記
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オスタペンコ選手が全仏オープン優勝後の初戦を勝利で飾りました。
しかもグラスコート初戦、相手はツアー経験の長いスアレス・ナバロ選手でした。


ビッグタイトル獲得後の油断とか、サーフェスの急激な変化による戸惑いとか、その辺をスアレス・ナバロ選手に突かれると意外に苦戦するかもしれない、と予想していました。ケガの影響もあり、第2セットはベーグルで落としましたが、最終的にはちゃんと勝ち切りました。

それでも1試合終わっただけです。今後どんどん対戦相手のマークは厳しくなるし、徹底的にスカウティングもされるでしょう。

去年全仏オープンで初のビッグタイトルを獲得したムグルッサ選手も、この1年間はプレッシャーとの戦いだった、と全仏オープン敗退後の記者会見で語っています。負けてホッとしたとすら言っています。
https://ardthect.blogspot.jp/2017/06/garbine-muguruza-frustrated-by-crowd-in.html

怖いもの知らずで、強打で相手を振り回すのが、オスタペンコ選手の持ち味です。そのプレーを続けられれば、今後もタイトルをどんどん増やせると思います。

オスタペンコ選手はプレッシャーを感じない性格に見えます。
まずは今大会、そしてウィンブルドンのプレーぶりに注目しましょう。



(了)


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