今日のキーワード「man to beat」(優勝候補) - 「ズベレフ、ローマ優勝後、将来を見据える」 | テニス | BNLイタリア国際

こんにちは。tennisshiroです。

BNLイタリア国際は20歳の新鋭ズベレフ選手のマスターズ初優勝で幕を閉じました。
最近では、2007年マイアミ・オープンに19歳で優勝したジョコビッチ選手以来の年少優勝になります。
決勝ではそのジョコビッチ選手を倒して栄冠を勝ち取りました。

ズベレフ選手が優勝後に将来について語っています。 
今日はそのニュースを取り上げます。

アレクサンダー・ズベレフ、BNLイタリア国際(画像:ATP Tour, Inc.
 

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1.今日のキーワード
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【man to beat    優勝候補】

今日のキーワードは「man to beat」 です。
直訳すると「倒す必要のある男」という意味になります。
スポーツ界で「倒す必要のある男」とは、「トップ選手」、「チャンピオン」のことを指します。
本文では、来週開幕する全仏オープンにおける「トップ選手」つまり「優勝候補」の意味で使われています。

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2.ボキャブラリー
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・Alexander Zverev : アレクサンダー・ズベレフ。ドイツ出身。20歳。右利き、両手バックハンド。マスターズ優勝1回、ツアー優勝4回。現在10位 (最高10位)。
・Masters 1000 : マスターズ1000。ATPワールドツアーのカテゴリー。グランドスラムに次ぐ格付け。年間9大会開催される。
・Internazionali BNL d’Italia : BNLイタリア国際。マスターズ1000大会の一つ。クレーコート。開催地はイタリア・ローマ。
・Novak Djokovic : ノバク・ジョコビッチ。セルビア出身。29歳。右利き、両手バックハンド。グランドスラム優勝12回、マスターズ優勝30回、ツアー優勝67回。現在2位 (最高1位)。
・Emirates ATP Rankings : ATPランキング。テニスの世界ランキング。エミレーツ航空が冠スポンサー。
・NextGenATP : 次世代の若手スターをフィーチャーするATPの企画。21歳以下でランキング200位以内の選手が対象となる。
・slew of : たくさんの、多数の。
・laurels : 勝利、栄冠。
・poignant : 強烈な、胸を刺すような、強く心に訴えかける。
・juniors : ジュニア・カテゴリー。プロに転向する前の年代。
・Paris : パリ。全仏オープンの開催地。
・ATP Finals : ATPツアー・ファイナル。ATPツアーの年間最終戦。原則年間獲得ポイント上位8名が参加する。開催地はイギリス・ロンドン。
・Next Gen ATP Finals : ネクスト・ジェン・ATPファイナル。21歳以下の選手を対象とした年間最終戦。原則年間獲得ポイント上位7名と主催者推薦1名が参加する。開催地はイタリア・ミラノ。
・Emirates ATP Race to London : レース・トゥ・ロンドン。1月1日からの年間獲得ポイントに基づくランキング。ATPツアー・ファイナルの開催地ロンドンへの切符獲得を争うランキング。
・Emirates ATP Race to Milan : レース・トゥ・ミラン。1月1日からの年間獲得ポイントに基づく21歳以下の選手のランキング。ネクスト・ジェン・ATPファイナルの開催地ミランへの切符獲得を争うランキング。
・Roland Garros : ローラン・ギャロス。全仏オープンの会場。しばしば全仏オープンそのものを指す。
・downplay : 控えめに扱う、軽視する。
・the second Grand Slam of the year : 全仏オープン。テニス4大大会のうち年間2番目に開催される全仏オープンのことを指す。
・make a deep run : 上位に進出する。
・favorite : 本命、優勝候補。
・Rafael Nadal : ラファエル・ナダル。スペイン出身。30歳。左利き、両手バックハンド。グランドスラム優勝14回、マスターズ優勝30回、ツアー優勝72回。現在4位 (最高1位)。
・Dominic Thiem : ドミニク・ティエム。オーストリア出身。23歳。右利き、片手バックハンド。ツアー優勝8回。現在7位 (最高7位)。
 
上記フレーズに関する知識があると、原文をより深く理解できます。

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3.原文
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【Zverev Looking Ahead After Breakthrough Rome Title】 

Alexander Zverev won his first ATP World Tour Masters 1000 title on Sunday at the Internazionali BNL d’Italia, but he’s already thinking about the work he’ll need to put in for more big titles in the future.

By defeating Novak Djokovic in Sunday’s Rome final, Zverev will crack the Top 10 of the Emirates ATP Rankings for the first time at No. 10. However, the young German said his fellow #NextGenATP peers quickly moving up the rankings, in addition to the slew of in-form players on tour at the moment, means he can’t rest on his laurels.

“When I was 11 or 12, I thought I'd probably win about four Slams already by the age of 20,” joked Zverev. “Then when I was 16, everything started to be more realistic. I could not imagine Top 10 by the age of 20. It's something truly amazing. Getting there is one thing, but staying there is going to be very, very difficult.

“Even though I won this title, I will be back on the practice courts very soon trying to improve my game,” said Zverev. “I’m trying to get better and accomplish even more.”
 
 His win over Djokovic in the final was particularly poignant since the Serbian has literally watched Zverev grow up. Djokovic has long played a supportive role in Zverev’s tennis development and, with the exception of when they face off in matches, is rooting for him to succeed.
 
“He’s known me since I was four years old. My brother and him are the same age and played juniors together. I always practised with him. He always took me for warm-ups when I was still a junior at big tournaments and Grand Slams,” said Zverev. “Our relationship is very good. He obviously wished me all the best for the future and in Paris and I wished him that also. He’s one of the best guys on tour.”
 
Zverev is now in the unique position of being able to qualify for the ATP Finals and the inaugural Next Gen ATP Finals in Milan. He moves to fourth in the Emirates ATP Race to London and holds a dominant lead in the Emirates ATP Race to Milan, which determines who will qualify for the event from 7-11 November.
 
But while Zverev holds more than triple the points of all his peers in the Emirates ATP Race to Milan, he was quick to acknowledge the success many of them have had this year.
 
“We have seven or eight top 100 guys under the age of 21 right now. It's not like I'm the only one who has success,” said Zverev. “Obviously there will always be good juniors, World No. 1 players who will have a more difficult time in the pros than they had in juniors because they may be expecting themselves to win from the beginning, and it doesn't always work like that. You have to keep doing the work and improving.”
 
His modest approach is also reflected in his thoughts on Roland Garros, where he downplayed his chances of prevailing at the second Grand Slam of the year. Although he is one of the clear contenders to make a deep run in Paris, Zverev was unwilling to declare himself as the man to beat.

“The strong favorite is still definitely Rafael Nadal. Novak is playing great again. Dominic Thiem has been showing he's been playing very well,” said Zverev. “I just won here, so I’ve got to put myself on that list, even though I don't want to say that I'm the favourite myself. But the guys who have been playing the best over the past few weeks are definitely the favourites.”


(引用元 ATP Tour, Inc.:
 

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4.日本語訳
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【ズベレフ、ローマ優勝後、将来を見据える】 

今週日曜日、アレクサンダー・ズベレフはBNLイタリア国際で自身初のマスターズタイトルを獲得した。しかし、今後さらに大きなタイトルを取るために必要な練習について、彼はすでに考え始めている。

日曜日、ローマの決勝でノバク・ジョコビッチを破ったことにより、ズベレフは初めてトップ10の壁を突破し、ATPランキング10位になる。しかし、ツアー大会には多くの好調な選手がいることに加えて、ネクスト・ジェンの仲間たちが急速にランキングを上げている中、勝利の余韻に浸っている時間はない、と若いズベレフは語った。

「僕は11、12歳の頃、20歳までにグランドスラムを4つくらい勝っているだろうと思っていた」とズベレフは冗談めかした。「その後16歳になった頃、すべての物事が現実的になり始めた。20歳までにトップ10になることも想像できなかった。本当に驚異的なことだ。トップ10にたどり着いたとしても、そこに居続けることはとても難しいことなんだ」

「このタイトルを取ったけど、自分のテニスを良くするために、すぐに練習コートに戻る」、「僕はより上手くなり、より結果を残せるように努力している」とズベレフは語った。

ジョコビッチがズベレフの成長を文字通り見守って来ただけに、決勝でのジョコビッチに対する勝利は、特別に感慨深いものになった。試合で対戦するときを除いて、ジョコビッチがズベレフの成長を長い間支えてくれたおかげで、ズベレフは成功することができた。

「彼は僕のことを4歳のときから知っているんだ。兄と彼は同い年で、ジュニアを一緒にプレーしていたんだ。僕はいつも彼と練習をしていた。僕がまだジュニアのときでさえも、彼は大きな大会やグランドスラムに僕を練習パートナーとしていつも同行してくれた」、「僕たちはとてもいい関係を築いている。彼は全仏オープンや今後の成功を心から祈ってくれたし、僕も彼の成功を祈っている。彼はツアーの中でも最もいい奴の一人なんだ」

今ズベレフは、ATPツアーファイナルとネクスト・ジェンATPファイナル両方に出場可能な特殊なポジションにいる。彼はレース・トゥ・ロンドンで4位に上昇し、レース・トゥ・ミランでは圧倒的なリードを築いている。ミランの大会は11月7-11日に開催される。

ズベレフはレース・トゥ・ミランでネクスト・ジェンの誰に対しても3倍以上のポイントを取っているにもかかわらず、彼らの多くが今年成功を収めていることを素直に認めた。

「今21歳以下のトップ100の選手が7、8人いるんだ。成功を収めているのは僕一人だけではない」、「ご存知の通り、良いジュニアの選手は常に存在する。世界1位のジュニア選手は、プロに転向しても最初から勝てると思っているが、そんなに上手くはいかない。だからジュニア時代よりもプロ転向後、困難な時間を過ごすことになる。練習をして、向上し続ける必要がある」とズベレフは語った。

彼の謙虚な姿勢は、全仏オープンに対する彼の考え方にも表れている。彼は全仏オープンで優勝できる可能性は低いと考えている。彼は全仏オープンで明らかに上位進出できる可能性があるにもかかわらず、自分自身が優勝候補であると宣言しようとしない。

「本命はやはりラファエル・ナダルだよ。ノバクも偉大なプレーを取り戻しつつある。ドミニク・ティエムは絶好調を維持し続けている」とズベレフは語った。「僕はここで勝ったから、優勝候補のリストに自分も入れる必要があるんだろうね。だけど、自分自身で自分が本命だとは言いたくない。この数週間最高のプレイをしている彼らが間違いなく本命だ」


(Translated by tennisshiro)

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5.関連動画
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Zverev Ecstatic After First Masters 1000 Title In Rome 2017



「super happy」という表現こそ使っているものの、浮かれた様子は全くありません。
若さにまかせて勢いよく語るわけでもなく、現実を見据えた地に足のついた発言をしています。
マスターズ初優勝したばかり20歳には見えません。末恐ろしいです。

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6.その他のニュース
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7.編集後記
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「未来のNo.1」と言われて来た大器がついにマスターズ初優勝を果たしました。
いつかその時は来るだろうと思っていましたが、昨日あっさりやってしまいました。
 
BNLイタリア国際にはそうそうたる面々が参戦していました。クレーコートシーズンで絶好調を維持し、モンテカルロ、バルセロナ、マドリードを制した「赤土の王」ナダルがいたし、そのナダルとバルセロナ、マドリードの決勝で激しい打ち合いを展開した「右のナダル」ことティエムがいたし、何より一時の不振を脱却し、常勝時代の姿を取り戻しつつあるジョコビッチがいました。
 
しかしこの3人はトーナメントの同じ山に入ってしまい、ティエムがナダルをつぶし、ジョコビッチがティエムをつぶす展開になってしまいました。その間に逆の山から勝ち上がったズベレフがジョコビッチと決勝で戦う形になったわけです。

準決勝で絶好調のティエムを6-1、6-0で完封したジョコビッチ。しかもマスターズの優勝回数は歴代最多タイ30回を誇るジョコビッチ。一方ズベレフはマスターズ初の決勝進出。まだ20歳。ジョコビッチが役者の違いを見せるだろうと誰もが予想していました。しかしその予想は見事に裏切られました。

準決勝まで完璧に近いプレーを見せていたジョコビッチが凡ミスを連発。試合の入りからいきなりダブルフォルト。その後5本連続でファーストサーブが入らず、1ゲーム目からブレークを許してしまいました。主導権を握ったズベレフはのびのび(というか堂々)とプレーし、強力なサーブと攻撃的かつ精度の高いストロークでジョコビッチを押し込み続けました。
 
結局ジョコビッチは最後まで自分の調子を取り戻せず、またズベレフは一度つかんだ主導権を一度も渡すことなく勝利をつかみ取りました。ジョコビッチが本調子ではなかったとはいえ、臆することなく攻撃的な姿勢を貫いたズベレフの見事な勝利でした。

20歳の新チャンピオンが誕生しました。身長が198cmとかなり大きいです。大柄ですが器用で、フォア・バックともに安定したストロークを打てます。サーブが強烈だし、ストロークもできるし、リーチが長いのでディフェンス力もあります。あとは前後のフットワークとネットプレーが改善されれば、オールラウンドなプレーが高い次元でできるスケールの大きな選手になりそうです。

何よりこの記事にもある通り、自分を客観視できるし、必要な練習にどんどん取り組む向上心があります。現在のBIG4が一線を退いた後、一時代を築く選手になるかもしれません。楽しみな選手が出て来ました。
 
 
 

(了)

 
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